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再会

Kさんに会った翌日、自宅に着いた夜、帰宅報告のメッセージを送った。
それに返信があったのは4日後だった。
相変わらずのペースなので、返信は4・5日後に届くものだと思うことにした。

Kさんがどう思ったのかを知りたかったが、話す機会が無かった。
なので、もう一度会っても良いか、会いたいと思うか、それとも会いたくないか尋ねてみた。
やはり返事は数日後に届いた。

会っても良いなんて上から目線のことは言えないし、会いたいと思うし、
会いたくないなんて強い意志のことは言えない、と書いてあった。

求めてしまうのが本音、とも書いてあった。

だから、次に会う約束をした。



最初に会ってから、一ヶ月も経たないけれど、運良くまたKさんのいる地方に行く用があった。
女友達との旅行で、本当ならば出発から一緒なのだけれど、勝手ながら、一人夕方に現地集合にさせて貰うことにした。

やはり、直前まで待ち合わせについては連絡が取れず
私も仕事でバタバタしていたせいもあって、待ち合わせの連絡に返信できたのは、当日の午前1時過ぎてだった。
これには、Kさんも何かあったのかと少し心配したらしい。

朝、駅で手土産を買って新幹線に乗る。
3時間程度しか寝てなかったので、さすがに眠気に勝てず、寝不足の顔で会うのもどうかと思って、車中で少し睡眠を取った。

新幹線を降りて、在来線に乗り換えて移動。
待ち合わせの駅について、化粧室で身支度をして、コインロッカーに荷物を入れて、約束の場所へ向かう。

指定された場所に行って、周囲を見渡したら、すぐにKさんを見つけて目があったので、会釈をする。
側に近寄って、挨拶をして、すぐに歩き始める。
あまり言葉も交わさずに動き始めるのは前回と同じ。
駅を出て、9月にしてはまだまだ暑い眩しい日差しの中、また知らない街をKさんについて行く。

今回もまず、昼食をとることにした。
私がネットで調べて提案した和食屋さんのランチは駅から少し遠いということで、近場でお店を探すことにした。

歩道橋を登り、あるデパートに入る。
ここのレストラン街なのかな、と思うと、既に秋冬物の小物を並べたフロアと
美味しそうなお菓子が並ぶフロアを通りぬけ、するりとそのビルを後にした。
「通りぬけですか!?」と聞くと、「通りぬけです。ここで食べると思いました?」とKさんは笑った。
正直、あまり食べ物に頓着なさそうなKさんなので、そこで食べるのかと思ったので、肩透かし(笑)

何を食べたいか聞かれたので、和食と答えたが、
繁華街をしばらく歩いても目ぼしい店がなかったので
もう少し歩いて、目に入ったご当地料理の店に入ることにした。

席について注文をして一息つくと、Kさんが仕事はどうですかと聞いてきた。
私は最近の状況、今後の組織改編や人事異動の話等をして、Kさんに同じ質問を返した。
すると、Kさんからは意外な返答があった。
休職しているという。
Kさんは、今2つの病を抱えている。
一刻、回復したのかと思っていたのだが、そうではないらしい。

Kさんは、療養の状況、復帰の見通しなどについて話てくれた。
本当ならば、そのようなことは、私にような相手には話す必要も無い事かと思う。
もしかすると、あまり連絡が無いことの理由かもしれない。
そして、今後もそれが続く可能性が有るためか、
また、曝け出す、何でも話せると言ったからか、包み隠さず話してくれた。

そういえば、先程後ろ姿を見た際に、首の辺りの皮膚が赤くなっていたり
顔にも吹き出物があったり、以前よりも具合は悪そうに感じたことを思い出した。
ストレスのせいか、薬のせいか、食生活のせいか。
気にはなったが、さすがにそこまで聞くことはできなかった。

Kさんの苦しい状況を聞いても、私にはどうすることもできない。
気の利いた言葉もかけることもできない未熟さが辛い。
ただ一緒にいる時間に、それを忘れられたらいいと思うばかりである。

気づくと、Kさんは既に食べ終えて煙草を吸っていた。
「すみません、ゆっくり食べてます」と言うと
少し微笑んで「ゆっくり食べてください」と言われた。

やや遅れて食事を終えて、お水を飲んでひと心地つくと
Kさんが「じゃぁ、行きますか」と言った。

少し胸が高なった。

前回とは違う。次に行くところは決まっている。
その為に会いにきたのだから。

会計を済ませて、店を出た。
黙って歩き始めるKさんの後をまた静かについて行く。

まだ昼を過ぎたばかりの明るい街の中。平日だが、繁華街のせいか案外人は多い。

大通りの交差点の信号待ち。
Kさんがふいに振り向いて私にだけ聞こえるような小さな声で言った。

「ホテルに行きます」

私はKさんの顔を見たが、どのような顔をして良いか分からず、小さく頷いた。
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